人を見かけで判断しない

笑顔がかわいい

これはもう30年も前の話になるんだけど

ふと思い出したので書きますね

 

すみませんルームA3のお客様が!?   

モニターで覗くと体格のがっしりしたお方 
両隣にはスタイル良い綺麗な女性が 
そして必死に頭を下げるスタッフの後ろ姿が 

 ううむ、これはもしかして色んな意味で 
ピンチなのか?       

「森岡くん!ちょっと行ってきてくれない?」
(なぜに僕が?!)
こんな日に限ってチーフがいないし 

 さらにこんなときになぜか年功序列 

本当は自分よりもっと先輩のスタッフいたのに 
「ここは譲るよ」って逃げてるだけじゃん! 

 学生のバイト君が戻ってきた
半泣き、ほぼ怯え泣き 

どうしたの?って聞いたら 

 注文を届けたとき、お客様が歌っていることに
気を遣わず無愛想にテーブルの上に置いてしまった

それを注意されたけど無視したとのこと 

 ふむふむ、確かに言われていることは正論
間違いじゃない

でもね、あのドンっと構えて風格たっぷりのお方に
言われたら、おそらく誰でも
蛇に睨まれた蛙になっちゃう
のは想像できる

そこで自分の出番…

かわいい後輩の為だ行くしかない!

コンコンッ!
失礼します 「先ほどは大変失礼致しました」 と

平謝りから入っていった

チラっとお顔拝見 
う、う〜ん目力凄い! 

 ドキドキドキドキ
(心臓が口から出そう)

さーっと血の気は引いていくのも分かる
ピンチなのか?ピンチだよね? 
ピンチでしょう? 

どうするどうする? 
と地に足がついていないのは明らか 

それでもポーカーフェイスを装い
一通り状況を聞いて例を書いた振る舞いを詫びて 
部屋を出ようとしたら呼び止められた!? 

「よく来れたな!」

ドッキ〜ン!!!!! 

 やばいヤバい殺られる (うっわぁぁ💦💦) 

 恐る恐る相手の方を見ると…

「俺さ、見た目がこんなイカツイだろ? 
だからよ、誰もまともに話をして来ねえんだよ」

「でもあんたは堂々としてちゃんと話しを聴いてくれた!」 

「うん気に入った!なんて名前だ?」 

ど、どうもすみま…

え? いま、なんと?
あれ?もしかして、 窮地を脱した? 

ありゃりゃ、どうも気に入られてしまったらしい

「飲むか?一緒に」
「ありがとうございます。飲みたいのは山々ですが
勤務中ですので」 

「はっはっは、そうだよな、良いよ
バレなきゃ笑笑」
 (バレるでしょ)

あ!え、笑顔が…かわいい! 

人は見かけによらないんだな〜

しっかり向き合えばどんな相手でも、
こうして認めてくれることがあるんだ 

それから来店の際には必ず「指名」が来た!あはは

今思い出してもあのドキドキ感は
冷や汗出る笑